TAという心理学を学んでいた時期がある。3年ほど、学んだだろうか。月に2回〜3回で1回につき2時間の講座だった。随分、学んだ気がするが、あまり身になった実感はない。
しかし、授業の最初に先生がよくおっしゃっていた過去と他人は変えられない。変わるのは自分自身である。という言葉の通り、かなり自身の人間性は変わったかもしれない。
ぼくはそれまで、自分の中にある居たたまれないマグマのような劣等感はすべて世の中が悪いからだと思い込んでいた。でも、そうではないことが実によく理解でき、そして自身で変革する意識が芽生えたのは、このTAのお陰だ。
TAとはTransactional Analysisの略。交流分析の心理学。
TAとはTransactional Analysisの略で日本語に訳すと交流分析。アメリカのエリック・バーン博士によって1950年頃に開発された。心理カウンセラーの中にはこのTAを駆使して治療される方もいる。
一時期、アドラー心理学を扱った[嫌われる勇気]という本がベストセラーになったが、アドラー心理学とは似ているところもあるが、根本的な捉え方が真逆だったりする。これは学んでいて興味深かった。
真逆というのは、アドラーは人間は過去に影響されないとするのだけれど、エリック・バーンは幼児体験が人間の自我に大きく左右していて、その自我を意識するところから自己改革に入っていく。
折角、学んだのだから、少しずつここにアウトプットしていこうと思う。
まず、TAで一番最初に学ぶのは己の自我状態だ。自分の自我がどの状態にいるのかを見ていく。
自我状態の構造モデルについて
自我状態の構造モデル:Structual Model
これは基本モデルだ。人間の自我は大きく分けると3パターンある。親の自我、成人の自我、子供の自我。あらゆる場面でこの自我を行き来している。しかし、こんなに大雑把では、自我の居場所がわかっても状態の把握が難しい。そこで、もう少し細かく機能的に分けていく。
自我状態の二次的機能モデル 1
:The Second-Order Structual Model 1
人間は常に、場面場面、このどこかの自我にポジションを取っている。
ちなみにNPは一般的に母親的。CPは一般的に父親的。
デフォルトのポジションがあり、仕事場、家庭、叱られたとき、褒められたとき、リラックスしているとき、その時々で、自我はこのどこかのポジションに瞬時に移動する。
どれも人それぞれである。その自我のポジションをまずは知るところから、TAは学習していく。
自我状態の二次的機能モデル 2
:The Second-Order Structual Model 2
各自我のポジションを詳しく説明したものがこの表。さらに、[引きこもりのAC]が追加されている。これはどんなに従順であっても、子供はひきのばす場面が多いから。例えば、テレビを見ていて、親がお風呂に入りなさいと言う。素直にテレビを消してお風呂に入る子はAC。テレビが終わるまで入らない子はWACとなる。
と、まあ、TAの基本的なことを紹介させてもらった。今後、少しずつTAに触れていきたいと思います。