この記事はレビューではない。自らが購入を考えるための文章だ。いま、迷っている。MacBook Pro 2019の13インチと16インチ、どちらを購入すべきか。その結論を自らに問うために、一つずつ見ていきたいと思う。もし、ご一緒なされるなら、ぜひ、どうぞ。
Macは仕事道具であり、趣味でもある
まず、個人的なことだが、ぼくは仕事でMacを使う。趣味でも使う。いやMacが趣味だったりする。Macでの主な作業は動画を編集したり、デザインをしたり、プログラムを書いたり、文章を書いたりする。動画の作業があるので、スペックはそれなりのものが必要。MacBook や MacBook Airではちょっと心許ない。母艦はiMac 2017 27インチ 2TBだ。メモリは24GB積んでいる。中途半端だが、ありものを詰め合わせた感じ。Max64GBまで積めるがこれで充分なので増やす予定はない。いまのところ。
さて、今回、購入を考えているのはMacBook Pro。これはサブマシンになる。外出が多いことと、外で作業しなければならないことが多いので、モバイルマシンが必要だ。いま、MacBook Pro 2012 13インチを所有しているが、さすがに遅い。そして、重い。この点を解消したい。動画の編集は端からあきらめている。
さて、MacBook Pro 219 13 インチと16インチを検証してみる
まず、MacBook Pro 2019 13インチモデル
2019年7月に発表された。このモデルはキーボードの欠点を抱えており、その改善もユーザーは望んでいたはずだ。しかし、キーボードの多少の改善はされたものの、構造はそれまでと同じバタフライ・キーボードだった。
バタフライ・キーボード問題
バタフライ・キーボードは、ホコリなどの影響で、キーの反応が鈍くなったり過剰になったりと、とにかく作業が思い通りにならないことが多く、仕事の効率を落とす問題が取り沙汰されている。何度押しても反応がなく、一度押しただけなのに2度反応したり、また、タイピングの感覚にも不満を漏らす人が少なくない。
この2019で搭載されたバタフライ・キーボードは第4世代。ホコリが入りにくい施しが成されているらしいが、タイピング感覚は変わらない。ぼくもApple Shopで試し打ちしたことはあるが、全体のフォルムをスリムにするために採用されたバタフライ・キーボードなので、タイピングもかなり浅い感じはする。
とは言えこれらのキーボードの現象は、必ずしも起こる現象ではなく、運が悪くなければ何も起こらない。2019 13インチでは、多少の改善はされている。ホコリがかからないようにキーボードにカバーをしておくと、尚いいようだ。
概ね、このMacBook Pro 13インチは良いと思う。CPUも4コアで、インテルの第9世代(多分合ってます)。エントリーモデルでも、動画作成ぐらいの負荷には充分応えてくれると思う。Pro仕様として、Mac OSを持ち運べるガジェットとしては、このコンパクトさが何よりの魅力だ。
一方、MacBook Pro 2019 16
2019年11月に発売された。Appleのノートブックとしては初の16インチモデル。これまでの15インチと大きさはそれ程、差異はない状態でベゼルが狭くなった分、画面は広い。スペックも申し分ない。CPUはローモデルでインテルi7 6コア。ハイモデルでインテルi9 8コアになる。i9というのがすごい。
最強のグラフィック・エンジンを搭載
それに加えて、16インチモデルにはAMDの最強グラフィック・エンジンが搭載されている。AMD Radeon Proだ。グラフィック性能が飛躍的に向上していることが話題になっていた。4Kの動画編集には絶対に欠かせないだろう。ゲームはやらないので詳しくないが、ゲームなどもこれは必須だと思う。13インチモデルと16インチモデルの決定的な違いはこの点。ゴリゴリに動画編集をする場合は16インチを選択するのが賢明ではないだろか。とにかく、CPUに頼ることなく、グラフィックを作動させるのでGPUの性能を求める方には画期的なマシンになったようだ。
物理escキーが復活
あとは物理的エスケープキーが、この16インチモデルから復活している。液晶のTouch Barも好みがわかれていて、嫌いな人はとことん嫌う。これまではエスケープキーも液晶だったが、16モデルで復活。プログラマーや、本体が固まって再起動が必要な際など、物理的なエスケープキーがあると便利な場面はあるだろう。
シザー・キーボードが復活
そして、16モデルはキーボードは3年ほど続いたバタフライをついに止めた。バタフライになるまで使われていたシザー・キーボードが復活。ぼくもシザーが好きだ。ちょっと深めのタイプ感がいい。
あと、16インチはスピーカーとマイクの性能もアップしている。オーディオのスペックを見比べみればわかるが、文字面だけでもなんだか凄い、と思える。テキトーすぎるけど。
2つのMacBook Proを比較してみる
仕様MacBook Pro 2019 | 13インチモデル | 16インチモデル |
ディスプレイ | Retinaディスプレイ IPSテクノロジー搭載13.3インチ(対角)LEDバックライトディスプレイ、2,560 x 1,600ピクセル標準解像度、227ppi、数百万色以上対応 | Retinaディスプレイ IPSテクノロジー搭載16インチ(対角)LEDバックライトディスプレイ、3,072 x 1,920ピクセル標準解像度、226ppi、数百万色以上対応 |
CPU | 1.4GHzクアッドコアIntel Core i5(Turbo Boost使用時最大3.9GHz)、128MB eDRAM | 2.6GHz 6コアIntel Core i7(Turbo Boost使用時最大4.5GHz)、12MB共有L3キャッシュ |
ストレージ | 512GB SSD[変更] | 512GB SSD |
メモリ | 16GBメモリ[変更] | 16GBメモリ |
グラフィック | Intel Iris Plus Graphics 645 | AMD Radeon Pro 5300M |
オーディオ | ハイダイナミックレンジステレオスピーカー 3つのマイクロフォン 3.5mmヘッドフォンジャック | フォースキャンセリングウーファーを備えた、原音に忠実な6スピーカー システム ワイドなステレオサウンド Dolby Atmos再生に対応 高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミングを持つ、スタジオ品質の 3マイクアレイ 3.5mmヘッドフォンジャック |
サイズと重量 | 高さ:1.49 cm 幅:30.41 cm 奥行き:21.24 cm 重量:1.37 kg3 | 高さ:1.62 cm 幅:35.79 cm 奥行き:24.59 cm 重量:2.0 kg3 |
価格 | ¥224,180[税込] | ¥273,680[税込] |
こんな具合である。これは個人的に絞った2種類ということになる。13インチはメモリとストレージをアップしているが、16インチはローモデルのデフォルト設定。この2つ、値段は厳密には、49,500円の差だ。額としては大きい。だけど、この額以上に16インチモデルはスペックが素晴らしい。このスペックだけを見れば、もっと価格に差があってもおかしくない。それだけ、コストパフォーマンスが優れているのだ。
そして、持ち運ぶためのコンパクト感と重さ。これは圧倒的に13インチ。コンパクトで軽い。さらに値段も安い。本当に悩む。いっそのこと、どちらも欲しいくらいだ。それは贅沢すぎるので出来ないが、選択する際の決め手は、やはりコンパクト感と価格なぁ、と思う。となると、13インチに軍配が上がる。
Apple歴25年。こうして迷っているのが幸せなのだ
ぼくは、Appleユーザーになって早25年だ。そう、気がつけば四半世紀。使用歴で言えば、もっと長い。これだけAppleと付き合っていると飽きるかと思いきや、それがない。もう中毒だ。これまでWinマシンを完全所有した経験がないのだ。Mac一筋である。近年、Winマシンがコスト的にも性能的にも優れているのは分かっている。でも、Appleから離れられない。困ったもんだ。
どれにしようか、と迷っているのが幸せになる。もう完全に変態の域だ。
さて、今回はどちらのマシンにするか。それはまたのお楽しみに。
価格:199,426円 |